福岡市の西部霊園芝生墓地にて、納骨室内の洗浄と、追加彫刻・家紋の金箔入れ直しをさせていただきました。山口県産徳山石のお墓

ご覧いただきありがとうございます。博多の森石材店の寺田公平です。今回は福岡市の西部霊園芝生墓地にて、納骨室内の洗浄と、追加彫刻・家紋の金箔入れをさせていただきましたので、ご紹介いたします！

 

 

ご相談いただいた経緯とお墓の状況

今回のお客様は、当店のホームページをご覧になってご連絡くださいました。ご納骨を控えておられて、その前に納骨室の中を確認したいということと、追加彫刻をご希望でした。納骨室については、お電話いただいた際に西武霊園の芝生墓地でこれまで開けたことがないとおっしゃっていましたので、経験から「それはかなり汚れているのは間違いないと思います」とお話していました。

お電話いただいて、さっそく現地へ確認に向かいました。

 

こちらが施工前のお墓です。正面のお名前の文字はもまだ残っていて十分に読めましたが、香立ての正面の家紋の金箔はとれてしまっています。

 

ほとんど金箔が残っていない状態です。金箔の耐久年数はだいたい20年前後と言われます。こちらのお墓は、金箔の下の接着剤になる塗料もはがれてしまっています。山口県産の徳山石というすばらしい石を使ったお墓ですが、石目もはっきりしている石ですので、このように金箔がとれてしまうと家紋が見えなくなってしまいます。

 

次は納骨室の確認です。西部霊園の芝生墓地の納骨室は特徴的な構造になっており、納骨室は2重の蓋が付いています。入り口の上には拝石があるので、まずは拝石の上にある香立てと花立てを動かして、拝石を外します。

 

すると既設されている納骨棺が出てきますので、専用の工具を使って吊り上げるようなかたちでコンクリート蓋を開けます。

 

この専用の工具は当店の特別な工具というわけではなく、西武霊園の管理事務所で貸してもらえるものです。

 

 

内部はこういった真っ黒な状況でした。西武霊園の芝生墓地は、地面の中に納骨室が備え付けられていますので、排水はできる仕組みにはなっていますが、コンクリート製であることもあって湿気が溜まりやすかったり、蓋の隙間からは泥や水・微生物の浸入があったりと、汚れが溜まってしまいます。地下にあるという構造等からも仕方のないことでもあり、これまでにも同じようなご相談を多くいただいてきました。最初にお電話で伺ったときに「かなり汚れているのでは」と思ったのは、これまでの経験からの予想でしたが、その通りでした。

こうした状況をご報告して、今回は納骨室内の洗浄と、家紋の金箔入れなおし、それと当初おっしゃっていた追加彫刻をさせていただくことになりました。

それでは、作業開始です！

 

洗浄の様子

洗浄の準備をしています。まずはご遺骨を取り出しています。

 

洗浄が終わりました！

たくさんの水を使用して高圧洗浄し、ブラシも使ってしっかりと洗浄しました。上の方に見えているのが排水のための穴です。真っ黒になっていましたが、ここまですっきりときれいになりました！

 

蓋石です。この機会に蓋石も一緒に洗浄して、すっきりしました。

 

洗浄が終わりました

香立ての家紋の金箔入れも完了しました。金箔入れは、一度古い塗料や金箔をすべてきれいに剥がして、新たに接着剤となる塗料を塗って金箔を施します。きれいに金箔を入れ直して、はっきりと家紋が見えるようになりました！

追加彫刻も終わり、ご納骨はご家族様でされるということでしたので、これにて完了となりました。完了のご連絡はお写真等で差し上げて、お会いしてのお引渡しではありませんでしたが、お電話では「こんなにきれいにしてくれて･･･！」と喜んでくださいました^^

西部霊園の芝生墓地の納骨室は、構造的にもどうしても年月が経つと汚れやすく、ご相談いただくことの多い案件です。中にはご納骨の際に「こんなに汚れていたの！？」と気付かれることもあります。ご納骨の予定がおありでしたら、今回のように事前に確認されることがおすすめです。また、そうした機会がなくとも、10年に一度程度は洗浄をされると汚れが溜まりすぎず、安置されているご遺骨も安心かなと思います。

残念ながら、今回はお客様にお会いする機会がありませんでした^^;　それでも信頼してお任せくださってありがとうございました。また何かお困りのことなどございましたら、どうぞいつでもお声かけください！ お会いできるのを楽しみにしています♪