既存の石を利用した扉式納骨室へのリフォーム工事。福岡市南区塩原墓地

ご覧いただきありがとうございます。博多の森石材店の寺田公平です。福岡市南区塩原墓地にて、既存の石を利用して扉式納骨室へのリフォーム工事をさせていただきましたので、ご紹介いたします!

施工前後のようす

 

福岡市南区塩原墓地 お墓改修工事

 

ご相談の経緯、お墓の状況とご要望

ホームページをご覧になったお客様から、お墓についてお悩みがあるというご相談をいただきました。福岡市南区にある塩原墓地にお墓をお持ちの方でした。

 

塩原墓地は、日赤通りからも近い、街中にある地域墓地です。九州中央病院のすぐ近くで、道を挟んだ場所には塩原西公園があります。当店も昔から何度もお仕事をさせていただいています。

 

こちらがご相談いただいたお墓です。昭和29年、70年ほど前に建立されたとても立派なお墓でした。階段が設けられた高い土台の上に建てられているのは立派な大名墓で、昔ながらの地下に納骨室があるタイプでした。お客様は、納骨室の蓋石がとても重くて納骨の度に大変なこと、納骨室内もジメジメしていることが以前から気になっておられたそうです。そうした点を「改善したい」とほかの石材店さんにも相談されて、地上にお骨を納める扉式の納骨室にリフォームしたいとご希望でした。

 

ただ、70年ほど前に建てられたにも関わらず、大切にお参りされてきたおかげで外柵も含めて状態はとても良いお墓でした。そのこともお伝えして、「本当にリフォームされますか?」というお話もして、工事をさせていただくことになりました。

 

また、今回のお墓はお隣との隙間が広く設けてあり、この部分は土のままでした。草が生えて管理が大変なので、こちらの雑草対策も行うことになりました。ほかにもご希望をうかがって、まずは図面を作成してご提案します。

 

こちらがご提案した図面です。青い部分は既存のお墓の石を再利用する部分で、同様の事例では分かりやすいように色を分けてご覧いただいています。香炉は新しいものに取り換え、花立は底面を切削して高さを調整して使用。扉式の納骨室の上に既存のお墓を据えて、外柵はすべて取り外して高さを抑えたものに作り直します。こちらでOKをいただいて、早速工事に入らせていただきました。

 

リフォーム工事完了!!

扉式納骨室のお墓へのリフォームが完了です! 納骨や管理がしやすく、段差も少ないので安全にお参りいただけるお墓になりました。納骨室部分や外柵など、新しく作成した部分はインド産のアーバングレーを使用しました。

 

工事手順としては、まずは既存のお墓の取り外しを行います。再利用する部分は持ち帰ってクリーニングし、水垢等をきれいに落としました。その後基礎工事を行って外柵を設置、新しい納骨室の上にお墓本体を据え付けました。正面文字などの金箔は数年前に入れ直しをされていたので、汚れを落としたのみです。70年ほど経った手作り・手磨きのお墓ですので、現代の研磨技術のような光沢こそありませんが、細かな蓮華の加工や大名傘の耐久性は高く、当時の技術を感じるお墓でした。

 

新しい納骨室です。色合いの似ているアーバングレーで作成しています。かんぬき部分を取り外して開閉します。丈夫な天板は少し手前にゆとりがあるので、その上に香炉と花立を設置。雨などを避けるひさしの役割も果たします。

 

既存の棹石と蓮華です。きれいにクリーニングをして耐震ボンドで接着し、耐水性の目地も打ちました。

 

台座部分もしっかり目地が入りました。

 

花立は以前は足元に立ててあったもので、高さがあったので半分ほどにカットしてクリーニングし、落とし込み式の花筒を入れています。

 

香炉は新しく扉付きのタイプをご用意しました。以前のものは雨ざらしの状態でしたが、扉付きなら汚れによる石貼り部分への影響も抑えられ、風の強い日や雨の日も火を絶やさずにお参りができます。手前の小さな石は扉のストッパーです。天面は供物台にもなります。

 

後方から見たところです。お墓の後ろもお掃除がしやすいように、外柵とお墓との間にはゆとりを持たせました。

 

納骨室は、左右と背面の三か所に空気口を設けました。こちらから見てもアーバングレーとの色味も近く、違和感のない仕上がりですね! 当初はもっと白っぽい石で検討されていたのですが、石の吸水率の違いによる汚れの付きやすさや耐久性などを考慮して迷われた結果、吸水率も低くて上質な石であるアーバングレーをお選びになりました。

 

入口部分です。全面石貼りで、雑草が生えないだけでなく見た目にもとてもきれいです。中央の白っぽい部分がすべり止め加工をしている箇所です。すべり止め加工には、少し粗めのビシャンやバーナー、細かめのサンドブラストなど、すべり止め効果の高さ(粗さ)の違いでいくつか方法があります。当社では特にご指定がなければバーナー仕上げで滑り止めをしますが、今回は周りのお墓にも見られたサンドブラストをご希望いただきました。

 

外柵手前は大きく丸みを付けました。アーバングレーの色合いもとてもきれいですね! 石は自然のものなので採掘時期等で色合いや石目に違いがありますが、近年のアーバングレーはとても上質なものが採れています。

 

貼り石部分です。墓地内に水が溜まらないように、手前に向かって水傾斜をとりました。

 

お墓の左側の雑草対策は、通路のちょうど半分までを透水性の土間舗装を施工しています。ここまでしておけば、雑草はほぼ生えません。透水性の土間舗装は細かい砂利を樹脂で固めたもので、水を地面に通すので水はけも良く、自然な風合いも人気があります。今回も周りの土の部分と違和感なく自然に仕上げることができました。

 

工事を終えて・・・

お預かりしていたご遺骨を当社で一度お掃除させていただき、先日ご納骨もお手伝いさせていただきました。お客様には大変喜んでいただけました^^ 近くにお住まいの方で、工事中も何度も見に来てくださり、差し入れもいただきました。本当にありがとうございます! ご高齢のお施主様と一緒にご家族様もお打ち合わせに同席してくださるなど、皆様とても仲良く、お墓を大切にされているんだなあと感じておりました。そんな大切なお墓を、お参りや管理がしやすくなるようお手伝いができて本当によかったです。これからも皆様で末永くお参りいただければ幸いです。何かお困りの際には、またお気軽にお声かけくださいませ^^

また今回の工事では、お隣の駐車場からクレーン車で運搬して作業をさせていただきました。おかげさまでスムーズに、無事工事を終えることができました。ご協力いただきました関係者の皆様にも改めてお礼申し上げます。